鹿児島県 南九州市頴娃町(えい町)の瀬平公園(せびら公園)は、指宿市へと続く国道226号線沿いにあります。
開聞岳と瀬平橋に海が合わさった雄大な風景は、これまで数多くの観光雑誌の表紙を飾り、テレビドラマやCMにも使われました。

瀬平公園は元々、国道226号線を利用する人たちが休憩できるようにつくられた施設でした。
本記事では、瀬平公園の楽しみ方や機能についてご案内していきます。

▼広々とした駐車場
ドライブ途中の休憩施設としてつくられたこともあり、広い駐車場が特徴です。
周辺を山が囲っているので夏場でも影ができやすく、仮眠にも便利な場所です。

公園内には、自動販売機とお手洗いがあります。

▼瀬平の観音像一体と洞窟
駐車場手前には、南九州市の指定文化財「瀬平の観音像一体と洞窟」があります。
瀬平と呼ばれるこの地域は、山が海へせり出しており、大正五年に県道が開通するまでは、今のような海岸沿いの道はありませんでした。
江戸時代の初め頃は「瀬平の瀬渡り」と言われ、波飛沫を浴びながら岩場を歩く危険な場所でした。
観音像は崖の洞窟に安置されており、その背面の碑文には、元禄四年に岩を掘削して道を造ったことが刻まれています。
また同じ洞窟の壁面には、元文三年と延享四年に瀬道を造ったと刻まれていますが、これは瀬道の補修をしたものと思われます。
瀬道の跡は、その一部が瀬平橋の下の岩盤に残っています。
観音像と洞窟は、地域の歴史を今に伝える貴重なものとして南九州市の指定文化財に指定されています。
(瀬平公園 看板より)

現在は安全のためロープが張られていて、直接目にすることはできませんが、看板には観音像の写真と碑文が紹介されています。

▼海に降りる道
観音像の向かい側には、海へと降りられる道があります。

階段を下っていくと海に出て、瀬平橋の下に辿り着きます。
砂浜はあるものの、比較的波が高いエリアなので、小さな子どもと降りる場合は注意が必要です。

最近では、地元の有志が瀬平公園の活用に力を入れていて、駐車場を使ってキッチンカーイベントを開催したり、スラックラインを楽しんでいます。
今後もさまざまな企画を実施予定なので、「頴娃町 瀬平公園」などで検索してみてくださいね。


▼国道226号線の絶景
観音像がある向かい側には、絶景を撮影できるフォトスポットがあります。
奥に見えるのは薩摩富士と呼ばれる開聞岳(かいもんだけ)
国道226号線と東シナ海が合わさった、瀬平公園を代表する風景です。

ちなみに、観音像やお手洗いは、矢印の方へ曲がった先にあります。
同じ瀬平公園ですが、道路を渡って向かい側なので、横断にはご注意を。

瀬平橋を見下ろすと、迫力のある波しぶきが上がっています。
先ほどの階段を降りていくと、この橋の下に出ます。
天気の良い日でもそこそこ波が高く、風が強い日も多いので、くれぐれもお気をつけください。

フォトスポットの後ろには、水道が設置されています。
「ちょっと手を洗いたい」時なんかにご利用ください。

天気の良い日や夏には、真っ青な空と海のコントラストが際立って、より素晴らしい絶景を眺めることができます。
頴娃町から指宿市へ、指宿市から頴娃町へ。
南薩地域を楽しむ旅の途中に、ぜひお立ち寄りくださいませ。
